2006年 07月

特殊支配同族会社(実質一人会社)逃れ

2006年 07月 31日 - 00:53 by 桂 一朗

Category : 税務・会計 ( 会社向け税務 )

特殊支配同族会社とならないためには、10%超の株式を第三者に持ってもらうことが一番容易な対策かな、と考えたときもありました。しかし、そうは問屋が卸さない、とばかりに、下記のような当局の対策がとられています。

  • 特殊支配同族会社の株式を、10%超(例えば11%)第三者に譲渡したとき、この譲渡に「経済的合理性」が必要とされた(税務通信No.2919)。

  • 譲渡された第三者が、議決権においてオーナーの意志に従うことを約している場合には、その譲渡された株式はオーナーの株式とみなす(法人税法施行令第72条4項)とされている(若干意訳してある)。
じゃぁ、「経済的合理性がある、ということは何か」、また、「オーナーの意志に従うことを約していない、と言うことを示すためには何が必要か」という2つの点が現在において最も興味深い内容ですよね。



てぇ、ことで「私見によれば」とことわりつつも、下記の要件があれば、株式の譲渡が特殊支配同族会社逃れとはならないのではないか、と思うことをここに記しておきます。

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個別注記表、何書こうか悩むね

2006年 07月 29日 - 05:31 by 桂 一朗

Category : 各種法律 ( 会社法 ) , 税務・会計 ( 会計・経理 )

この平成18年7月は、会社法が施行されて初めての決算を迎える月でした。実際、計算書類を書いてみると、個別注記表の書き方にとまどいました。


かつて、このブログで話したと思いますが、株主資本等変動計算書が一番目新しいかなと思っていましたが、個別注記表の方が新鮮でした。



中小企業会計指針(中小企業の会計に関する指針)なるものがありまして、これに基づいて個別注記表をつくりました。



この中小企業会計指針では、公開会社でもなく会計監査人設置会社でもない、つまり、ほとんどの中小企業は次の3つの項目の注記をすればよいとなっています。


  • 重要な会計方針に係る事項に関する注記

  • 株主資本等変動計算書に関する注記

  • その他の注記


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特殊支配同族会社なんて、中小企業じゃ普通の会社(その2)

2006年 07月 25日 - 02:22 by 桂 一朗

Category : 税務・会計 ( 会社向け税務 )

この特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入は、法人成の最適節税スキームを壊したくて導入したのですね。


ここに言う、最適節税スキームっていうのは、法人成をする前の、個人事業所得の66%程度を役員報酬として払うと、法人成後の税負担が最小になることを指します(もちろん、諸条件が変わるので、一概には言えません。おおざっぱな話として聞いておいて下さい)。



例えば、


  • 法人成をする前の個人事業所得が800万円の人は、500万円前後の役員報酬を払うと税負担が最小になり。

  • 法人成をする前の個人事業所得が1500万円の人は、1000万円前後の役員報酬を払うと税負担が最小になります。



ここに言う税負担の最小とは、

個人事業主の場合(所得税・住民税・事業税)の合計額と、

法人成後の、法人にかかる(法人税・法人市民税・法人県民税事業税)+業務主宰役員の給与所得にかかる(所得税・住民税)との合計額とを比較をした場合を言います。



そこで、法人成をするときに、個人事業所得の半分超(例えば66%)を役員報酬として払うと、今回の制度によって、損金不算入となる公算が高くなるわけ。


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中小企業の会計31問31答(平成18年4月指針改正対応版)

2006年 07月 21日 - 11:02 by 桂 一朗

Category : 税務・会計 ( 会計・経理 ) , 各種法律 ( 会社法 )

中小企業庁から中小企業の会計31問31答(平成18年4月指針改正対応版)がでてきました。



株主資本等変動計算書の作成手順や個別注記表の具体的注記項目まで書かれています。


会計がはじき出す、数値の活用の仕方から、キャッシュフロー計算書の作り方までもりだくさんです。

特殊支配同族会社なんて、中小企業じゃ普通の会社(特殊じゃないよね)

2006年 07月 20日 - 14:58 by 桂 一朗

Category : 税務・会計 ( 会社向け税務 )

特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入なんてものが、平成18年4月1日以後に開始する事業年度から適用されることになっています。


結局、これって、業務主宰役員給与額を800万円以下に抑えたいというのが、当局のねらいなのだろうか。800万円以下に抑えておけば、適用が除外される公算が高い。


しかし、800万円以下に抑えても、損金不算入になる場合があるのが理不尽。



もちろん、2000万円とか業務主宰役員に払ってしまって、大赤字を出せば、2000万円の給与所得控除額なんて270万円だから、損金不算入になっても、結局欠損になってしまって、法人税の納税は無しと言うことになる。


でも、不相当に高額な役員報酬と言うことになって、2000万円全額が損金不算入なんてことになりそうだよね。

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デフォルトで朝まで!?

2006年 07月 16日 - 08:31 by 桂 一朗

Category : nucleus

今日は、nucleusの名古屋でのオフ会に参加させていただきました。


何も知らぬ私に、多くの貴重なお話をいただきまして、ありがとうございました。



まぁ、ともかく、寝ることにします。
であであ。

PC-8801かぁ、なつかしい。

2006年 07月 13日 - 02:56 by 桂 一朗

Category : パソコン

久しぶりに、Yahoo!オークションを眺めていると、いまだにNECのPC-8801が売られているのですね。もちろん、買い手がいるかどうかはわかりませんけど。



初めてパソコンをさわったのが、友人の家にあった、PC-8801mkIISRでした。確か、FM音源が乗っていて、カラー表示ができたような気がします、20年以上前かな。確か、ユーカラとかいうワープロソフトがあって、漢字が入力できたのが感動的でした。



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拙稿が掲載されました(ネットあいち産業情報)

2006年 07月 11日 - 23:21 by 桂 一朗

Category : FP ( 相続・事業承継対策 ) , 税務・会計 ( 事業承継 )

(財)あいち産業振興機構が運営している、ネットあいち産業情報の特集に、私が書いた「同族会社における事業継承の抱える問題点」が掲載されました。

ご興味のある方は、ご覧ください。



内容としては、事業継承というものは、相続税対策とは別の問題意識を持ってかからなければならないという問題提起をした小論です。



知っている人にはどうってことのない内容ですが、できる限り、一般の方が読むことを想定して、平易な文章で書いたつもりです。


株主資本等変動計算書の導入

2006年 07月 09日 - 07:00 by 桂 一朗

Category : 各種法律 ( 会社法 ) , 税務・会計 ( 会計・経理 )

平成18年5月1日施行の会社法にもとづく新しい計算書類がこの7月から作成されることになります(会社法施行後の初めての月末が5月末なので、その5月末が決算日の会社が株主総会を開くのが、この7月だからです)。


その中で一番目新しいのは、株主資本等変動計算書でしょう。これは、利益処分計算書の代わりに導入されたものです。



この株主資本等変動計算書は、貸借対照表の資産の部と負債の部との差額概念としての純資産の部の内訳を、期首から期末までの変動の原因とその金額をあらわす計算書となります。



新しい会社法では、剰余金の配当を期中に何度でも行うことができる(各種条件あり)など、従来の資本の部と利益処分との関係とは大きな変化があったため、導入されることとなりました。

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中小企業庁:上手に使おう中小企業税制 48問48答

2006年 07月 06日 - 10:17 by 桂 一朗

Category : 税務・会計 ( 時事ニュース , 会計・経理 )

中小企業庁のWebSiteに上手に使おう中小企業税制 48問48答が、公開されています。



中小企業向けの平成18年の税制の解説書です。
すくなくとも、事業者の方が読むには、国税庁のWebSiteにある解説よりは、網羅的でわかりやすいと思います。

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CFP@認定者と1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産相談業務)って?

2006年 07月 04日 - 18:28 by 桂 一朗

Category : FP

CFP@認定者1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産相談業務)とは、どちらもファイナンシャルプランナー(FP)です。


運営団体が違うために、名前が違います。


CFPの方は日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)というNPO法人が資格付与しています。


それに対して、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産相談業務)というのは(社)金融財政事情研究会が試験を行っています。



なぜか資格が2種類もあるのでわかりにくいですね。


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事前確定届出給与で社会保険料の節約

2006年 07月 03日 - 17:08 by 桂 一朗

Category : 税務・会計 ( 申告書・届出書 ) , FP ( 社会保険関係 )

あまり使えなさそうな事前確定届出給与なんですが、これを使って、個人負担の社会保険料を節約しようという話です。


今から書く内容は、賞与をいくら払っても健康保険料は上限200万円、厚生年金保険料は上限150万円として計算することを利用するものです。



社長の年間給与支給額を1200万円とした場合、「月給100万円で支払う場合」と「月給40万円で賞与を360万円を夏冬2回払う場合」との社長個人の社会保険料と年税額の比較をします。


前提条件は以下の通り


  • 社長の年齢は39歳(介護保険適用なし)

  • 社長なので雇用保険の適用なし

  • 健康保険料は4.1%、厚生年金保険料は7.144%とする

  • 定率減税は10%(上限125,000円)

  • 税金の計算のための所得控除は社会保険料控除と基礎控除のみ

  • ただし、事前確定届出給与は18年4月1日開始事業年度から適用です


が、比較の簡易化のために18年1月1日から18年12月31日で計算します。


====追記(平成19年4月3日)====

賞与に関する健康保険料の計算方法が、この平成19年4月1日から変更になっています。ですから、このアイテムの記述は、そのまま当てはまらないのでお気をつけください。


====追記ここまで=============
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