2008年 01月 28日 - 14:20 by 桂 一朗
Category : 税務・会計 ( 申告書・届出書 )
この1月31日は、法定調書の提出期限である。自らの税額に何の関係もなく、提出された資料は、誰かの税務調査に利用されると思うと、正確な記載と提出しようとするモチベーションが低くなりがちであるが、提出しなかったり、適当に書いたりすると罰則がある。
所得税法第242条に次のように定められている。
次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。(・・・引用者以下省略・・・)
同法の、四、五、六号が法定調書の内容である。いわゆる秩序犯である。
2008年 01月 21日 - 14:34 by 桂 一朗
Category : 税務・会計 ( 個人向け税務 )
準確定申告とは、年の途中で納税者が死亡した場合に、相続人が行う申告のことです。期限は「相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内」です。例えば5月20日死亡→9月20日が期限、となります。タックスアンサーでは「納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)」です。
ただ、11月下旬から12月にかけてお亡くなりになると、この準確定申告の期限より先に一般の確定申告の申告期限(3月15日)がやってきてしまいます。
この場合は、確定申告の申告期限(3月15日)にかかわらず、あくまで「相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内」が期限となります。つまり、12月30日死亡→4月30日が期限。
2008年 01月 19日 - 02:20 by 桂 一朗
Category : 税務・会計 ( 会計・経理 )
「中小企業の会計に関する指針」に関する公開草案がでてきました。中小企業向けリース会計はどのような内容になるのか注目していました。公開草案は企業会計基準委員会のWebSite「「中小企業の会計に関する指針」の改正に関する公開草案の公表について」をどうぞ。
さて、リース会計の要点(公開草案37頁)として次のように述べられています。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係る借手は、通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理を行う。ただし、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行うことができる。この場合は、未経過リース料を注記する。
ただ、「74-3.所有権移転外ファイナンス・リース取引に係る借手の会計処理」の項目では、
なお、法人税法上は、すべての所有権移転外リース取引は売買として取り扱われ、賃借人がリース料(賃借料)として経理をした場合においても、その金額は償却費として経理をしたものとされることに留意する。
2008年 01月 17日 - 02:07 by 桂 一朗
Category : 税務・会計 ( 個人向け税務 )
確定申告で一番なじみのあるのが医療費控除であろう。医療費控除の対象となるのは、病気を治療する支出なのだが、妊娠から出産は、別に病気ではないために、どの支出が医療費控除の対象なのかわかりづらい。
ということで、下記にまとめてみた。
出産に関する医療費控除 医療費控除の対象となるもの | 医療費控除の対象とならないもの |
不妊治療費、人工授精など、 妻だけでなく夫の分も | |
出産までに受ける定期検診代や検査代 | 母親教室(母親学級)や無痛分娩講座 |
助産婦による分娩介助費用 | |
入院中の食事代(病院に支払うもののみ) | 入院中の出前や差し入れ代 |
産後に肥立ちが悪いための入院費 | |
赤ちゃんの入院費 | |
出産予定の妻の入退院時のタクシー代 | 夫が出産に立ち会うためのタクシー代、 見舞いのためのタクシー代 |
公共交通機関を利用した通院 | 公共交通機関を利用できるのにタクシーを 利用した場合 |
実家から病院への通院費(具体的な内容は
上に同じ) | 出産予定の妻が実家へ帰省するための交通
費や両親が病院へ駆けつけるための交通費 |
2008年 01月 10日 - 14:23 by 桂 一朗
Category : 各種法律 ( 時事ニュース )
家庭裁判所は家事事件(家庭内の紛争などの家庭に関する事件)に関する手続を「家事手続案内」と呼ぶことにしたそうです。従来は、「家事相談」と称していました。
「家事手続案内」では,家庭内や親族間における問題を解決するために家庭裁判所の手続を利用できるかどうか,利用できる場合にはどのような申立てをすればよいかなどについて説明,案内します(「家事手続案内」の時間は,1件につき概ね20分以内を目安としています。)。
ただし、
「慰謝料は幾らくらいもらえるか。」とか「離婚した方がよいか。」といった法律相談や身上相談には応じることができませんのでご注意ください。
とのこと。たしかに、内容からすると、家事相談というより家事手続の案内にすぎないので、今までは、勘違いしかねない名称だったといえます。
2008年 01月 07日 - 13:41 by 桂 一朗
Category : 税務・会計 ( 申告書・届出書 , 個人向け税務 )
国税庁WebSiteに、平成19年分の確定申告書作成コーナーが開設されました。
さて、今年の目玉はe-Tax対応でしょうね。なんだか自然にe-Taxするような雰囲気にもっていってます(汗。いやぁ~、努力が感じられます。
これ以外に、便利に感じさせる工夫は、「控除額を試算することができるシミュレーションコーナーの設置」でしょう。「地震保険料控除のシミュレーション」と「住宅借入金等特別控除のシミュレーション」と二つ設けられています。特に、住宅借入金等特別控除の方は、適用のための計算が複雑であるために、多くの方を悩ませてきましたが、このシミュレーションは、登記事項証明書の見本を表示させたり、共有持分にも対応し、なかなか、芸が細かく、よくてきてますよね。感心しました。
しかし、この住宅借入金等特別控除のシミュレーションは、適用年度が平成19年1月1日以後入居の者用のようで平成18年以前の入居の者はだめなんですよね。ならば、最初の「実際に入居を始めた年月日を入力してください。」の欄で、わざわざ平成18年以前の年月日をどうして選択させるかなぁ。・・・・私の勘違いかな(汗
2008年 01月 06日 - 16:52 by 桂 一朗
Category : 税務・会計 ( 時事ニュース )
年の初めから風邪を引いて、寝正月になってしまいましたが、正月休みのうちに、一度目を通そうと思っていた「民主党税制改革大綱」を見てみました。民主党の方には申し訳ないけど、このような民主党の税制改革大綱を拝見したのは初めてです。ご覧になりたい方は「【次の内閣】「2008年度の税制改革大綱」閣議で正式決定」」(民主党WebSite)をどうぞ。
力不足で、新聞等で報道されている程度の内容しか読み取れませんが、私としては気になる点は次の通りです。
- 給与所得控除に上限を設ける必要性(民主党税制改革大綱4頁)
- 「租特透明化法(仮称)」の創設(同上10頁)
- 消費税の還付に係わる調査機能の強化(同上11頁)
2008年 01月 04日 - 11:58 by 桂 一朗
Category : 税務・会計 ( 申告書・届出書 )
当局は、どんどんe-Taxを利用してもらいたいらしく、納税者(税理士)に便利な制度を導入しています。
- 利用者識別番号等のオンライン発行について
- e-Taxを利用するための利用者識別番号をオンラインで申請すると、すぐに発行(通知)する制度のこと。「さぁ、e-Taxで申告するぞ!」と思い立ったら吉日、とばかりに、開始届出書の提出→利用者識別番号の発行→すぐに電子申告、とできるようになりました。従来は、この発行のために時間がかかったんですよね。もちろん電子署名とICカードリーダライタは別途用意が必要
- 電子申請等証明書について
- これは、いわゆる銀行等に申告書を見せろ!と言われたときに、電子申告していると書面で見せるものがないわけです。それじゃ困るというわけで、実際に申告したデータを国税庁から、この内容の申告書が出されていますというデータをもらうことができるので、それを銀行等に提出すればよいという話。
他にも「納税証明書の交付申請」とか、従来より柔軟な手続により発行できるようですね。