眼鏡は医療費控除の対象?

2007年 12月 05日 - 00:24 by 桂 一朗

眼鏡をかけている日本人は、極めて多くいるが、医療費控除の対象となる眼鏡をかけた者となると、その対象者はそれほど多くはないかもしれない。


私自身、近眼なので、できれば眼鏡であれば、どんな眼鏡でも医療費控除の対象としてもらいのであるが、「治療のために必要な眼鏡」でなければ医療費控除の対象とはならない。


ただ、一般的に、どの眼鏡が「治療のために必要な眼鏡」なのか、わからないから、医師の「処方箋」と眼鏡屋さんの「領収書」の二つが揃ったときに、医療費控除の対象となると定められている。国税庁の質疑応答事例「医師による治療のため直接必要な眼鏡の購入費用」をご覧下さい。


上の国税庁のurlでもでてくるように、治療のための眼鏡が必要な病気は、「弱視、斜視、白内障、緑内障、難治性疾患(調節異常、不等像性眼精疲労、変性近視、網膜色素変性症、視神経炎、網脈絡膜炎、角膜炎、角膜外傷、虹彩炎)」といった病名が例示されている。しかし、治療を受けている者からすれば、医師の指導により眼鏡をかけ始めたような場合、上記の治療のためか否かなど、わかるはずもない。


要するに、本人には(税理士も)、わからないだろうから、医師の「処方箋」を医療費控除を受けられるか否かの判断材料とさせている。

なお、下記の一覧表は、平成元年9月20日付の「医師による治療上必要な眼鏡の購入費用に係わる医療費控除関係文書」による

眼鏡が必要な疾病

 疾病名

治療を必要とする症状 

治療方法 

 弱視

矯正視力が0.3未満の視機能の未発達なもの。  20歳以下で未発達の視力を向上させるため、目の屈折にあった眼鏡を装用させる。 

 斜視

 顕性斜視、潜状斜視、斜位があり、両眼あわせて2プリズムディオプトリー以上のプリズムが必要。 眼位矯正又は術後の機能回復のため、眼鏡を装用させる。 

 白内障

 水晶体が白濁して視力が低下し、放置すれば失明するため手術を必要とする。 術後の創口の保護と創口が治癒するまでの視機能回復のため、2か月程度眼鏡を装用させる。水晶体摘出後、水晶体の代わりにIOL(人口レンズ)を挿入する。 

 緑内障

 原因不明又は外傷により眼圧(目のかたさ)が高くなる病気で、放置すると失明するので手術を必要とする。 術後、機能回復のため、1か月程度眼鏡を装用させる。 

難治性疾患

 調節異常

 調節力2ディオプトリー以下で調節痙攣、調節衰弱などによる自律神経失調症がある異常。 30歳以下のものに対して薬物療法(ビタミンB1を中心とした治療)のほかに、6か月程度治療のため、眼鏡を装用させる。 

 不等像性眼精疲労

 左右眼の眼底像の差による自律神経失調症がある異常。 薬物療法(精神神経用剤及びビタミンB1)と合わせて、光学的に眼底の不等像を消すため、眼鏡を装用させる。 

 変性近視

 眼底に変性像があって-10ディオプトリー以上の近視である。 薬物療法(血管強化剤)と合わせて、網膜剥離、網膜出血等による失明防止のため、眼鏡を装用させる。 

 網膜色素変性症

 視野狭窄・夜盲症と眼底に色素班がある病気で進行すると失明する。 薬物療法(血管拡張剤)を行うが、光刺激により症状が進行するので、その防止のため、眼鏡を装用させる。 

 視神経炎

 視神経乳頭又は球後視神経に炎症があり、まぶしさを訴える病気で、進行すると失明する。 薬物療法(消炎剤、ビタミンB1)と合わせて、光刺激による症状の悪化を防止するため、2か月程度眼鏡を装用させる。 

 網脈絡膜炎

 眼底の網脈絡膜に炎症があって放置すれば失明する。 薬物療法(消炎剤)に合わせて、光刺激による症状の悪化を防止するため、1か月程度眼鏡を装用させる。 

 角膜炎

 角膜乾燥症、水疱性角膜炎、びまん性表層角膜炎、角膜潰瘍などにより、放置すると角膜(黒目)が白く濁り、視力低下又は失明する。 薬物療法(抗生物質、副腎皮質ホルモン、ビタミンB2)に合わせて、角膜の表面を保護し、治癒を促進するため、1か月程度眼鏡を装用させる。 

 角膜外傷

 角膜破裂、角膜切創、角膜火(薬)傷がある。 手術、薬物療法(抗生物質)と合わせて、角膜の創面を保護し治癒を促進するため、1か月程度眼鏡を装用させる。 

 虹彩炎

 虹彩(茶目)に極度の炎症があって放置すると失明する。 薬物療法(副腎皮質ホルモン)に合わせて、虹彩を安静にするためアトロビン等の散瞳剤を使用すると共に、眼保護のため、1か月程度眼鏡を装用させる。 


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