事業用資産の買換特例 買換資産の取得価額 その2
2008年 08月 17日 - 01:26 by 桂 一朗
事業用資産の買換特例を利用した場合の、計算例・・・というか考え方というのか、をまとめてみた。
一つ前のアイテムとは逆に、譲渡資産から得られる収入額(200)より「少ない」支出(125)をして買換資産を購入した場合を想定している。
前回と同様に、数字の単位は「百万円」、図をテキストで書いているため見にくいかもしれない。
事業用資産の買換特例を利用しない場合
! ! ! ! ! ← C:譲渡資産売却額 200 → ! ! ! ├─────────────────────────────┤ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ B:譲渡所得金額 │ │ 140 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ ├─────────────────────────────┤ │ │ │ │ │ │ │ │ │ A:譲渡資産の取得費 │ │ +譲渡費用(必要経費) │ │ 60 │ │ │ │ │ │ │ │ │ └─────────────────────────────┘ 事業用資産の買換特例を利用する場合
! ! ! ← 200 → ! ! ! ! ! ← J → ! ! ! ! ! ! ← I:買換資産 125 → ! ! ! ! ! ! ! ! ! 20% ! ! ! ← 80%100 → ! 25 ! ← 75 → ! ! ! ! ! ├──────────────┼────┼─────────┤ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │G:買換 │ │ │ E:繰延べられる │ 資産の │ H:買換資産 │ │ 譲渡所得 │ 範囲だ │ に支出せず │ │ 70(140×80% │ が譲渡 │ 譲渡所得課税 │ │ ×62.5%(注)) │ 所得課 │ される分 │ │ │ 税され │ │ │ │ る分 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ ├──────────────┼────┴─────────┤ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ D:引継がれる │ │ │ 必要経費 │ F:必要経費 │ │ 30(60×80% │ 30 │ │ ×62.5%(注)) │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ └──────────────┴──────────────┘ (注)125(買換資産の価格)/200(譲渡資産の売却代)
=62.5%
J:課税される収入金額=(200(C:譲渡資産売却額)-125(I:買換資産))+(125(I:買換資産)×20%)=75+25=100
F:課税される収入金額に対応する必要経費=A×J/C=60×100/200=30
- 特定事業用資産買換特例を使わない場合の譲渡所得金額
- B:140(C-A)
- 特定事業用資産買換特例を使った場合の譲渡所得金額
- G+H:70(J-F)
- 繰延べられる譲渡所得金額
- E:70
- 買換資産の取得価額となる金額
- 引継がれる必要経費(D)+課税された買換資産支出分(I×20%)・・・30+25=55
買換資産の取得には125購入資金として支出しているが、特定事業用資産買換特例を使うことにより55が買換資産の取得価額となる
ちなみに、買換資産を取得するための支出金額125から繰延べられた所得(E)70を引くと55(=取得価額=将来の取得費)となる。
つまり、繰延べられた譲渡所得額分、買換資産の取得価額が実際の支出額より減額され、将来買換資産を売却するときに譲渡所得額となって認識されることを示している。


