行政書士への報酬と源泉所得税および支払調書
2009年 01月 12日 - 03:13 by 桂 一朗
行政書士さんは、所得税法第204条第1項に、列挙されていないため、源泉所得税を預かる必要がない業種となる。しかし、実際には、その請求書に源泉所得税が記載されている場合がある。
源泉徴収を要しない報酬の場合、支払調書を提出する必要がないのだが、その請求書の内訳に源泉所得税が記載されていることがあるため、はたして、支払調書を作成する必要があるか無いか迷うこととなる。
なぜ、本来業務は、源泉徴収する必要がない行政書士が、源泉徴収してくるのかと言えば、「建築に関する申請若しくは届出」を行う場合、その業務が、「建築代理人」の行う業務となり、その「建築代理人」は所得税法204条第1項に列挙されている源泉徴収の必要のある業種であることにより、行政書士においても、源泉徴収を行う必要があることとなる。
所得税法第204条第1項第2号の報酬・料金
- 建築代理士の業務に関する報酬・料 金
- 建築代理士(建築代理士以外の人で、建築に関する申請や届出の書類を作成し、又はこれらの手続の代理をすることを業とする人を含みます。)
結局、源泉徴収する必要のある報酬となれば、支払調書の作成は行う必要がある。国税庁WebSiteの「行政書士に報酬を支払った場合」をご覧下さい
ちなみに、この「建築代理人」は、現在は公の資格としては存在しないようである(昔は存在していた)。つまり、誰が名乗っても自由と言うこと。



はじめまして。
調べごとをしていたところこちらのブログに辿り着きました。内容も深く、条文番号まで記載されており、非常に参考になりました。素晴らしいブログですね!
さて、
>>源泉徴収を要しない報酬の場合、支払調書を提出する必要がない
というのは、行政書士に対する報酬のみについて触れられていると解釈してよろしいでしょうか?
実務初心者@池袋 様、こんにちは。
桂一朗です。ご質問ありがとうございました。
私の文中で書かれた
>>源泉徴収を要しない報酬の場合、支払調書を提出する必要がない
とは、おっしゃるとおり、行政書士に対する報酬に関してです。言葉が足らずに、わかりにくくて申し訳ございません。
例えば、法人に対して支払う報酬などは、支払相手先が法人であるために、当然源泉徴収する必要がないにもかかわらず、支払調書提出の対象となります。
下記に、当該事項が掲載されていますのでご覧下さい。「平成20年分給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」13頁の「3.その他注意事項」(1)を、引用する。
「⑴ ①法人(人格のない社団等を含みます。)に支払われる報酬、料金等で源泉徴収の対象とならないもの、②支払金額が源泉徴収の限度額以下であるため源泉徴収をしていない報酬、料金等についても、提出範囲に該当するものはこの支払調書を提出することとなっていますのでご注意ください。」
忙しい時期にも関わらず、突然の質問に答えていただきありがとうございます。
手引きには桂先生のご指摘のように書かれていましたが、実務上集計が困難である場合も多いので、実務経験の少ない私は疑問に感じてしまいましたが、疑問がしました。
先生のブログをこれからも拝見させていただきます。お体にお気をつけて確定申告時期を乗り切られてください。
大変ありがとうございました。
>>疑問がしました
「疑問が解消しました」の間違いです。
失礼致しました。
実務初心者@池袋様、疑問が解消されて何よりです。
源泉所得税は納税し忘れると、すぐに不納付加算税がついてくるので、源泉税があるかないか、は気になりますよね。しかし、無いとなると記憶から遠くに行ってしまいます(汗。
その源泉税の納税の資料等から支払調書を作るので、源泉税の生じない報酬なんて忘れがちになってしまいます。
確定申告書を作りながら、支払手数料勘定に思わぬ報酬を見つけたりして・・・。
まぁ、ともかく、今後ともよろしくお願いします。